KEEPCAST2026でお披露目してから、様々な反響がありました。
賛否を含め、このリールについて考え、話題にしていただいたことに感謝いたします。
ギア比4.7:1 巻き取り一回転55cm
この巻き取り長は、あのクレイジークランカー(CC)と同じ数字です。
16lb / 100mというスペックも、引き抵抗のあるディープクランクを遠投し、グリグリと巻き続けるスタイルには非常に相性の良いものでした。
今でもコアなファンがいて、中古品を探して購入しているという話も耳にします。
NEUTRAのスペックは単にスローに巻けるという理由だけで決めたものではありません。
かつてCCが支持された理由のひとつでもある「巻き取り長」という要素を、
現代のルアーやタックルに合わせて、もう一度突き詰めました。
では、なぜ今ローギアなのか?
スイムベイトの話は後ほどするとして、まずはディープクランクを例に説明します。
もちろん、ローギアなら引き抵抗の大きなルアーを楽に巻けるというメリットがあります。
しかし、それだけではありません。
例えばPOLICEをノーマルギアやハイギアで巻いた場合、
着水からボトムタッチまでの潜行軌道は、ローギアとは明らかに異なります。
これはライブソナーで確認すると一目瞭然です。
ローギアでは急角度で潜行するのに対し、ノーマルギアやハイギアでは、よりナローな軌道で潜っていきます。
同じアングラーが同じテンポで巻いた場合、ローギアの方がルアーに過剰な入力を与えにくく、本来のアクションを維持したまま、より深くボトムへ送り込みやすくなります。
クランクベイトは、左右へのウォブルやロールを繰り返しながらボトムへ向かっていきます。
その振り幅を妨げず、本来のアクションを活かしたまま、ルアーをボトムへ向かわせ続ける。
それがローギアのひとつの強みです。
結果として、狙った水深のボトムを無駄なくトレースするという点において、ローギアは非常に理にかなっています。
記載してある13mに届かないという方は、
まず飛距離、ギア比、そしてラインの太さを疑ってみてください。
推奨は16lbです。
市場には様々なスイムベイトがあり、タックルセッティングも人それぞれです。
短時間で勝負をつけなければならないトーナメント系のアングラーにとっては、手返しの良さも重要になるため、ノーマル〜ハイギアが主流です。
一方、じっくり腰を据えてトロフィーバスを狙うアングラーには、一巻き50〜60cm台前半のローギアが選ばれてきました。
ただ、現在ではこうしたスタイルをオールドスクールと捉える人もいるかもしれません。
もちろん、どちらでも魚は釣れます。どれが正解という話でもありません。
重要なのは、そのスイムベイトが
「ビルダーがどんなタックルセッティングを前提に設計したのか?」
ということだと思っています。
巻いて使うルアーには、必ず「巻き速度のスイートスポット」が存在します。
RICEはエラストマー素材、その中でも硬く高弾性の素材を採用しています。
見た目の動き以上に巻き抵抗が大きく、
ノーマルギアやハイギアでももちろん使用できます。
しかし、ローギアで巻いたときには、頭の振り幅やアクションのピッチが変わります。
自分が狙ったRICEのアクションは、ローギアを前提にセッティングしていきました。
今回、SLPワークスさん、DAIWAさん、メガテックさんの協力のもと、自分が理想としていたスペックのリールを作ることができました。
NEUTRAで目指したのは、
「楽に巻けるためのローギア」でも、
「ゆっくり巻けるためのローギア」でもありません。
ルアーが持つ本来の動きを、できる限り引き出すためのローギア。
それがNEUTRAです。

