2014年12月20日土曜日

KLASHのルーツ pt.1

100ページくらい行くかもしれません笑
小説だと思って読んで下さいw





9inch-4ozクラス

もともとはこんなサイズでは無かった。
過去にYossy氏がチューンして生まれたルアー

#丸の内ベイト....

ただ巻くだけでバスを連れて来てくれた一見不格好なあの漁具

そのルアーを元にウッドで再現したのが.......

リリースされる事も無く幻となってしまった

"ステルスフラッシュ"


Yossyチューンのあのルアーとほぼ同寸、リップも同じようなサイズで
同じジョイント法だった。サイズは6inchクラス

しかし、素材の違いからか?自分のセッティング力不足なのか?
オリジナルとはほど遠いアクションだった。だけどそれなりに釣れるルアーだった。
アクションは割とおとなしめのローリングベイトって感じ。

どうすればオリジナルのようなウォブリング中心のアクションになるのか???
ボディシェイプやウェイト位置、その当時研究しまくった。
テスターにダメ出しされる度に悔しい想いをしw
あの男とブラックバスをも唸らせるアクションを日々研究した笑
負けたくない一心で...

かなりの数は作った、発砲合わせたら相当違うバリエーションで存在してた
リップやアイ、ウェイトの位置、ボディの対比など、、、
なにがどうだったらどうなるのか?あらゆるセッティングを試したおかげで
今のルアー作りに思い切り生かされる事になる。

しか〜し
やればやるほど、そのアクションを目指す程シェイプもオリジナルと似てくる(...
最終的に発砲樹脂に手を出し、
気がついたらオリジナルとなんら変わりない!という結果に。。。
これでは個性も無ければ、単なるコピー
自分自身作ってて面白く無くなり。。。

そしてとうとう

テスターからも告げられた

「個性が無い」

と....

ハっと目が覚めた。

暴走の始まり

自分は反発反抗の方向を向いた笑

"禁断の金属パーツに手を出した"

(ルアービルダーさんならこの"禁断"の意味がわかると思いますw)


スピナーベイトのコロラドブレードを付けた。
あたりまえのようにアクションは騒がしくなった、
しかしまだなんとも恥ずかしめのアクション(///∇//)

試しにヒートン締めてみた、ら!

ケツ振りが大きくなった。

興味が出て速攻釣り具屋へ走り色んなサイズのブレードを購入

ブレードが大きいサイズになるとロールが殺されウォブルが大きくなった。
これは大発見だと興奮して心臓がバクバクしていたのを今も覚えてる。
とりあえずこのアクションに夢中になり、
寝ても覚めてもテールの機構の事ばかり....

で、ある日
ブレードを逆向けに固定してみた。

アクション止まった。

リップ付きジョイント有り
にもかかわらず

アクションが止まった。

フラフラとI字に...

ルアー作り人生最大の大発見&大発明

これが
KLASHに搭載のVARIABLE TAIL SYSTEMの原型に。


寝るのが惜しいくらい興奮し

このテールの事を考えあれやこれや試した。

考えがまとまり、

これはF-1なんやと。。。

逆にすれば飛行機のような翼と同じ効果になるんやなと。。。

脳を整理。


ステン板切って翼のようなデザインにしてみた

一発目から大成功。思った通りの効果。

早速、
金物を扱う知り合いの業者さんに描いてもらい
ステン板で精度よく形にしてもらった。
何回も細かな修正して頂き本当に感謝してますm(_ _)m

それがコレ


ステン板なのでウイングの角度を曲げれてアクションは思いのままだった。
ヒートンを緩めれば簡単に上下逆に出来る、アクションのONOFF自由自在だった

しかし、この構造自体があまり理解されなかったようで
テスターのプロトを見ると皆このウイングを外して使っていたwww

具体的に何がどうなるのか?っていう事がうまく伝わらなかったようで。。。
実際、上手に調整しないと使い良いルアーにはなりにくかった
制作者にしかわからん感覚やったのかも知れない、
これが釣り手と作り手の違い。

だけど、自分の中では新しい事に挑戦してるという変な優越感があった笑

それからロッドの方も注文が入りだし、ルアーを削る暇もなくなって来た
サイズは選べないけど使えば良い結果が出る、本当に良いルアーだった
お客さんからはいつ出る?問い合わせも多く頂いた、、、
出せない物使ってても意味が無いなと封印。
これは協力してくれてたテスターさんも同じ気持ちだったようで
同じように封印してた。。。(本当すみません)
このテール構造は特許申請した。

時が経ち...

ロッド製作が本格的に入りだし、ステルスフラッシュの事はすっかり頭から消えて
ルアーと言えばスイミングジグの頭脳になる。
何かを開発するという事はそれなりの資金と時間が必要。
時間がなければ誰かにやってもらわなければいけない、それには資金が必要....
とにかく先立つものが必要だった、工場に製作をお任せするという事は
今までとは桁が違う莫大な資金が要った。
なんとかかんとかで資金繰りし、シャトルが世にリリースされる。
おかっぱりアングラー中心にその存在が認められた。

そこで見え隠れするプラスティックインジェクションルアーの影。。。

幼い頃からプラモやラジコン大好きな自分にとってABSは憧れだった。
映像などであの透明ボディーを張り合わせ
組み立てられていくプロトルアーにはもの凄い興味と憧れがあった。

ハンドメイドウッドや樹脂物とはまた違った未知の魅力....


ロッドの売り上げとシャトルの売り上げで得た利益は全て贅沢に...じゃなく

決死の思いで購入したロッド&ルアーテスト用のバスボートと
KLASHの開発経費になっていく。
(今でも注ぎ込まれ人生最大級にカツカツ状態です。)

人生最大の発見、テール機構を活かしたABS復活を目指し

ケミウッド、発砲樹脂で原型をコッソリと作る日々...

どうせならステルスフラッシュとは全然違うモノ、

テールの発案者として全く別なそれ以上を目指した。



色々作ったけど破壊や紛失で今はこの2つのみ。

ボディラインが決まったところで、某業者さんに突然電話。
突然の問い合わせにもかかわらず話を聞いてくれた^^

ビッグベイト関係のノウハウ、それ系は経験豊富な工場なので話は早かった。

その一週間後にはKLASHの原型を片手に工場見学へ行った(国内です)
工場を見学し、職人さん方と話しをし決意は固まった。

表には出ない天才揃いのファクトリー

この方々なら自分の想う物を形にしてくれる、任せれる。

DRT初のインジェクションルアーはこの工場でと。



つづく


http://kuroisakana.blogspot.jp/2014/12/klashpt2.html





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